亜高山探索の際、土場を見つけた。
時間も余っていたので、何か珍なものが見つかるかもと探してみることにした。
時期がやや遅めなのであまり期待はできないが。
土場には針葉樹と広葉樹があり、伐採されて新しい。
まずは針葉樹。
シラフヨツボシヒゲナガカミキリ Monochamus urussovii
お腹が一杯になるくらい、わらわら集まっており、他の種を探すのに邪魔な存在であった。
北海道固有種であるが、珍しい種ではない。
写真の個体は産卵中の♀で、上翅の白色斑紋がほとんどないタイプ。一見ヒゲナガカミキリに似ているが、正真正銘シラフヨツボシヒゲナガカミキリ。
ヒメシラフヒゲナガカミキリ Monochamus sutor
こちらも北方系のカミキリで、主に大雪山系から東に分布する。
シラフヨツボシヒゲナガカミキリに似ているが、本種は小型なので区別は容易。
シラフヨツボシヒゲナガカミキリほどではないが、多く確認できた。
写真の個体は♀
あとはカラフトモモブトカミキリが少々・・・
結局カミキリは3種のみ。
まさかこんなに種が少ないとは。やはり時期が遅いか。
クロタマムシ Buprestis haemorrhoidalis japanensis
右から2番目と左端の個体は雄。
気温も高くなってきた正午頃からタマムシ類が集まるようになってきた。
それほど俊敏に飛翔しないタマムシなので、慎重に近づけば手づかみ可能。
カクムネムツボシタマムシ Chrycobothris chrysostigma yezostigma
北方系のタマムシ。写真の右から2番目の個体のみ雌。
こやつは警戒心が強く、俊敏に飛翔するので慎重に近づいても手づかみは困難。
ただ、手を近づけると逃げるのに、網を近づけても逃げないし、網をかぶせても逃げない。
なので、網をかぶせてから、網の上から手づかみするのが失敗の少ない採集方法。
(ちなみにわたしの網は白色なので、この場合、色は関係ないらしい)
これらのタマムシ類はコンスタントに飛来してくるので、待っていれば多くの個体を採集できそうな感じだったが、土場という狭い範囲をぐるぐる徘徊していると徐々に飽きてきて、集中力も欠けてくる。(珍種がたまにやって来るなら話は別だが・・・)
このまま炎天下の探索を続けて熱中症になるのも損なので、程々にして切り上げることにした。
ちなみに広葉樹土場はハンノアオカミキリ1個体という驚くほど残念な結果。
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土場探索もそろそろ終盤
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