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Channel: 探索・採集・飼育みたいな雑記的記録
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春接近中

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久々に探索してみた。じつに約3ヶ月ぶり。

場所は札幌市南部の丘陵地。

空気は冬の透明感のある無機質なものではなく、土のニオイを感じるやさしい春の香り。
まだ深く雪が残っているが、雪解けは確実に進んでいる。
雪上は歩きやすく、スノーシューは必要なかった。でも油断するとズッポリはまってしまうことも。

ユスリカが大量に発生しており、いくつもの蛾柱を形成していた。
進行方向にあると邪魔なので追い払いながら歩くのだが、この蚊柱、なぜか横ではなく進行方向の前へ前へ移動する。
煩わしいが、春が近づいたと思えば、ユスリカの蚊柱もまた嬉しい現象。


このような発達した水溜りをいくつか見かけたが、エゾアカガエルやエゾサンショウウオの産卵にはまだ早い。
15日ほど先か?


クロカワゲラの一種
大型と小型の個体がおりそれぞれ別種かと思ったが、交尾している個体を複数確認したので、大きい方が雌で小さい方が雌のようだ。

しばしば見られる短翅型はいなかったが・・・


極めて短翅な個体がいた。
ここまで短いタイプは初めて見た。
これはセッケイカワゲラ類なんだろうか???


これはセッケイカワゲラ類(♂)


こちらはお食事中のセッケイカワゲラ類(♀)

北海道に生息するセッケイカワゲラ類はエゾユキクロカワゲラEocapnia yezoensisと未記載種2種の計3種。
札幌市に生息するのはどの種なのか調べてみたい。


札幌のセッケイカワゲラ

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先日、札幌市南部の丘陵地で探索した際に見つけたセッケイカワゲラ類を含むクロカワゲラ科を数種採集して詳しく調べてみた。
カワゲラに関する資料が乏しいので、種同定まで出来ないところが歯痒いが、できる限りのことはやったつもり。

<クロカワゲラA>←なんかスタミナドリンクの商品名みたい。


これは沢付近の雪上で一番多く確認できたクロカワゲラの一種。
体長:♂6mm ♀7mm

雄の腹部側面
肛上板基部(腹部先端の反り返った部分)に柄がない。


中胸腹板刺状板に長い腕状節片を持つ。(矢印部)
この「雄の肛上板」と「中胸腹板の刺状板」の形状は一部のカワゲラ類を区別する目安のひとつなので、留意して以下の数種を比較してみる。

<クロカワゲラB>

見つけたのは雌の1個体のみ。(触角は欠損)
体長:♀9.5mm(左:上面 右:下面)
Aと比較して尾肢が長く、前胸背板の形が明らかに異なるので、別種であるのは間違いないが、クロカワゲラ科に属するのかも怪しい。
「中胸腹板刺状板にある腕状節片」については体色が暗すぎてよく分からず断念。

<クロカワゲラC>

翅が極めて短いタイプで個体数は少なかった。
翅の長さがAの半分程の個体は別の場所でよく見かけるが、採集地では全く見かけなかった。
体長:♂5.5mm

雄の腹部側面
肛上板(腹部先端の反り返った部分)はAよりも太く短い。柄は極めて短い。
腹部第7背板には明瞭な刺状突起があることから、明らかにAとは異なる。


中胸腹板刺状板の腕状節片は不明瞭ではあるが確認できる。
当初、CはAの短翅型か不完全羽化個体ではないかと思っていたが、特徴が異なることから別種であることが分かった。セッケイカワゲラ類に近いか?
想定外の結果に驚き半分、嬉しさ半分。
ただし、翅の長さがAの半分程の個体はここでは見つからなかったため、それが別種であるかは不明。

<セッケイカワゲラ類 Eocapnia属>

こちらは雄
体長:♂6.0〜7.0mm


こちらは雌
体長:♀7.5〜9.5mm
左と中央の個体は腹部背板第1〜8節が2分割されているが、右個体の腹部背板は第2〜8節が2分割されている。
分割の状態が同定のポイントになっているが、曖昧な個体も多いので決定的特徴とは言えない。



雄の腹部側面
肛上板に柄がないか極めて短い。
エゾユキクロカワゲラの肛上板は柄がとても長いのが特徴なので、この個体は該当しない。


中胸腹板刺状板に腕状節片を持たない。(もしくは不明瞭?)
体色が暗いので明確に判別ができなかったが、明瞭な腕状節片は持たないようだ。

北海道のセッケイカワゲラ類はエゾユキクロカワゲラEocapnia yezoensisと未記載種2種の計3種が分布している。
これら3種は近似しており区別は難しいが、今回採集した個体は、エゾユキクロカワゲラではなく、未記載種のひとつの特徴に近い。
Eocapnia sp.としておこう。

拭き拭き事件

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今年もやってきた。
「も〜にゃ」にとっての「赤紙」


予防接種の時期であります。
車に乗るのを嫌がる猫だから、毎年飼い主にとっても面倒なイベント。

毎年、来院予定日よりも遅れて行くので、最初の接種日からとうとう1ヶ月ズレてしまった。
寒い冬にネコもわたしも外出したくはないので、今後も少しずつ遅らせて、春にまでずらしてみようかと計画中。


そういえば、最近の「も〜にゃ」は軽い軟便状態でウ○チのキレが悪く、用便後、絨毯でおしりを擦りつけるように拭く。
わたしが在宅中なら未然に防げるのだが、不在中に拭きまくっている可能性があることを考えると由々しき問題。
膀胱炎になった時、獣医さんに勧められた餌(ヒルズのc/d)に替えてから、「拭き拭き事件」が始まったみたい・・・な気がする。
確かに膀胱炎は治まったが、この餌と相性が悪いなら餌を替えなくてはならないし、病気など別の原因だったら、これまた由々しき問題。
獣医さんに相談してみよう。

ちなみに今回のブログ記事を書いているとき、「も〜にゃ」はわたしの膝の上でブゥブゥとイビキ(寝息?)をかいて幸せそうに寝ております。
わたしもネコになりたい今日この頃。

春到来宣言2014

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謎の声:「これgecko、冬は終わった。そろそろ目覚めるがよい。」
gecko:「そ、その声は!」


探索神!!
探索神:「昨年も同じやり取りをしたからもう分かっておるな。 さっさとアレを見つけて、高らかに春の到来を宣言せよ。」
gecko:「御意!」



場所は札幌市某所
4月3日 午前5時
やや薄暗いが、この時間でこの明るさになるまで日照時間が長くなったという事で嬉しく思う。
このくらい明るければ、早朝からの探索もでき、遠出もしやすくなる。
待ちに待った季節・・・探索三昧の日々もあと少し。思いどおりに三昧とはいきませんが・・・

日当たりの良い斜面にはフキノトウがちらほら。
居酒屋で食べた「フキノトウの天ぷら」の美味しさを思い出す。
あれは美味しかった・・・


エゾサンショウウオ産卵ポイント
ここでエゾサン卵を確認することが毎年の恒例行事。
昨年は雪が多く、4月9日の確認となったが、今年は雪が少なく雪解けも早かったので、少し早めの観察。
なのでちょっと不安。

現地は残雪がやや多く、水溜りもまだ小さかった。
2〜3日早かったかと思ったが、水溜りの規模はエゾサンが産卵するにはなんとか問題ない大きさと深さなので、諦めずに探していくと・・・


なんとか1つの卵嚢を発見。
それにしてもこの場所は、水面にゴミが多いし、水は濁り気味なので、目立つはずの白い卵嚢を探すだけでも苦労する。


早速触ってみて、ぷよぷよ感を堪能。
水がとても冷たかった。
卵嚢は水分を含み膨張しているので、昨晩産卵されたものではなく、少なくとも1日は経過しているようだ。
4月1日夜の産卵か?


結局、卵嚢はこのひとつのみだったので、ここでの1号卵なのでしょう。
そういえば昨年も1号卵のみだった。今年も運が良い(?)
週末くらいから、ぼちぼちと産卵が増えそうだが、週末の気温はやや低いので少しピークは遅れるかもしれない。

なにはともあれ目的は達成しました。
それでは恒例の締めの言葉。
エゾサン産卵を確認したので、春到来を高らかに宣言いたします。

浦島太郎みたいな

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玄関の壁に1cmほどの黒い物体がくっ付いていた。
大きさと肢が長いので、クモだと思った。
おそらく家の中で越冬し、春になり暖かくなってきたので活動し始めたのだろう。
この時期は屋内にワラジムシやクモがちょくちょく現れる。
そして捕獲され、飼育しているサンショウウオの餌となる運命。

今回も捕まえようと近づき、よく見ると・・・クモとは異なる形。
なんとヒラタクチキウマの幼虫だった。
昨年初冬に採集したマツモトヒラタクチキウマの幼虫の1個体が脱走し、玄関で越冬していたらしい。(脱走された記憶がないけど)
他の屋内なら、も〜にゃ(飼い猫)の餌食、あるいは餓死か乾燥死となる運命だが、気温の低い玄関に移動し越冬できたのは実に運が良い。
それにしても、どうやって移動したのだろうか?


今まで越冬していたので、4ヶ月経過しているが大きさは採集時と変わらず。
飼育していた他の幼虫は、数回脱皮して既に成虫になっている。
この子はさながら浦島太郎だろう。(と言ってもこちらが正常な状態ですが・・・)

今まで生き延びた事に敬意を表し、サンショウウオの餌にはしないで、成虫までVIP待遇で飼育しよう。

旬で危険なもの

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今シーズン初の遠出探索。(片道2時間くらいの中距離)
山地の沢脇で、時期的に危険なものを不本意ながら見つけてしまった。


ヒグマの足跡(後足)
新しい足跡だった。
人のこぶし幅よりも小さかったので、子供かもしれない。

こんなものを探索中に見つけてしまうと、周囲に余計な注意を払う事となり、探索に集中できなくなってしまう。
うかつに探索に集中してしまうとヒグマのバックアタックがありそうで恐ろしい。
こうなると成果も期待できないので早々に退却。
もちろん慎重に退却。
あ〜こわいこわい。

と言ってもヒグマは北海道全域で出没するので、ヒグマを怖がっていたら北海道で探索なんかできません。
なんたって札幌の市街地でも出没する事があるんですから。

ファイト〜!いっぱ〜つ!

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飼育しているエゾサンショウウオ
水質と温度管理さえ維持していれば比較的飼育は簡単ではあるが、思いのほか長生きで、今年の春で9歳(推定)になる。
今まで飼育してきた生き物の中で一番長寿ではないかと思う。
ちなみに「も〜にゃ」(うちの飼い猫)は今年の春で7歳。


9年生きているとはいえ、年々大きくなっているわけでもなく、ある程度大きくなったらそれ以上は大きくならない。ここ数年は変化なし。
ただここ最近、以前より食が細くなったように感じる。
気温が低いからかもしれないが、ちょっと心配。

オオサンショウウオの寿命である50〜60年とはいかないまでも、小型のサンショウウオでうまく飼育できれば20年近く生きるらしい。
ということはまだ半分だが、これは長寿記録であり平均寿命ではない。


エゾサンショウウオの9歳って人間で言ったら何歳だろうか?
小型サンショウウオの20歳を人間の80歳と換算して、9歳は36歳?
う〜ん、そりゃないでしょう・・・
そもそも換算すること自体無意味か?

これからも変わりなく、エゾサンショウウオ飼育は続けていこうと思います。

PS:ブログ友として長い間お世話になった「えぞっ子さん」に今までの感謝の意を込めて。

不完全燃焼的探索

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札幌近郊の上流部(山地)と下流部(海岸〜河口)2ヶ所を同日に探索してみた。
自宅はそれらの中間地点にあるので、移動は実に効率が悪い。

まずは札幌市南部の山地

日当たりの良い場所は雪が融けて地面が見えていたが、大部分は写真のように残雪多く、まだ春とは言えない。
カタクリやエゾエンゴサクどころかフクジュソウすら咲いていない。
セッケイカワゲラ類もこの時期に普通に歩いている。


確認したセッケイカワゲラ類の一種Eocapnia sp.
左:♂(体長6.5mm) 右:♀(体長8mm)
雄の腹部側面を確認すると肛上板の形状が似ており柄がなかった。
おそらく前回札幌市の別の場所で採集した個体と同種だろう。

他に得られるものがなかったので、早々に切り上げ、場所を石狩砂丘海岸林へ移動。

融雪プール
この辺りはほとんど雪が残っていないが、今年も探索に支障をきたす程、大量の水で覆われていた。
この水量が一年で消失するとはちょっと考えられない。
もしかするとここ数年、このプールは干上がっていないのかもしれない。
キタホウネンエビの幼生が見られると思ったが、ケンミジンコとボウフラばかり。
今年はハズレ年か?それとも発生が遅めか?

結局ここでも得られるものがなかった。
河口付近に移動し、朽木で越冬中のアオホソゴミムシを探して帰ろう・・・

アオホソゴミムシ
適度な朽木が乏しく、1個体しか見つけられなかった・・・

運がない日は、何をしてもいい結果が得られない。
この日は探索神に見放されたと諦めるしかない。
早めに切り上げて家で寝ていた方が、日頃の疲れが取れて良かったかも。
もう少し暖かくなって雪が融けてもらわないと、出掛けても徒労に終わる。


アポイマイマイ産卵

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昨年に採集したアポイマイマイが産卵した。
カタツムリ飼育を始めて日の浅いわたしにとって、カタツムリの生態は想定外の事が多い。

卵の色は白色で黄色を帯びない。
球形で直径は1.8〜2mmほど。
飼育中のブドウマイマイ(卵直径2.5mmほど)やホンブレイキマイマイ(卵直径2〜2.3mmほど)と比較してやや小型の卵であるが、本種は殻径約10mmという小ささから、この卵の比率はとても高い。
親貝の体積から多産は不可能という事は容易に想像できる。
1回の産卵で数個が限界だろう。
(ちなみに飼育下でブドウマイマイは1回の産卵で160個、ホンブレイキマイマイは108個であった。)


実際、この個体は1回の産卵で産み付けた卵は2個のみ。
(親貝の上側にあるのが産卵した卵×2)

まとめてみるとこんな感じ。↓

上から上面・側面・卵
※ 合計数は、個人の飼育下における1回の産卵で産み付けた卵の数
何故、関係のないエゾガロアムシを載せているのかは、ただ余白があったから遊んでみた。(ガロアムシ愛)

現在、アポイマイマイの産卵合計は6個。
卵期はどのくらいか、のんびり待つとしよう。

また、本種と近縁のタカヒデマイマイも飼育しているが、こちらはまだ産卵していない。
本種よりやや大型の種(殻径約13mm)ではあるが、同様に大型卵で少産タイプだろうか。
産卵が楽しみである。

湿原の青い宝石

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札幌でソメイヨシノの開花宣言されたこの日(29日)、釧路湿原へ「湿原の青い宝石」(キタサンショウウオの卵)を見るために片道330kmの超遠征。
少し早めではあるが、札幌の桜の開花は平年よりも早いという事で、産卵も始まっているのではないかと。
あと数日後なら確実だと思うが、GW中の休日がこの日しかないので仕方がない。

行きの高速走行中、フロントガラスに鳥(おそらくトラツグミ)が激突するというトラブルがあったが、車の損傷はなく一安心。
時速100km以上の走行だったので、すごい衝撃音だった。
ガラスが割れなかったのが不思議なくらい。
帯広を通過し一般道に入ると今度はエゾシカがぞろぞろ路中に飛び出してきて、危ないこと山の如し。
あれだけスピードを出していたのに急に慎重運転となる。
道東はエゾシカの密度が高すぎて、毎回冷や汗をかかせられる。


早朝の釧路湿原に無事到着
雲一つなく、風もない、探索神が降臨しそうな探索日和・・・だが、気温は氷点下。
湿原一帯が霜で白色化しておりました。

エンコウソウやネコノメソウなどの開花もなし。
エゾノリュウキンカは小さな葉が出ているだけ。


釧路市の天然記念物に指定されている妖怪「谷地坊主」
うかつに近寄ると集団で襲われ、湿地に引きずり込まれる・・・んなわけない。
だが今回の探索の同行者は、ずっぽりと引きずり込まれて散々な目に・・・(2度目)


湿原の池塘
・・・完全に凍っておりました。由々しき事態。
薄くて膜のような氷ではなく、窓ガラスくらいの厚さで簡単には割れない。
池塘の氷はおそらく昨晩から今朝に一時的にできたものらしく、氷の下にはエゾアカガエルの卵がたくさんあり、かなり成長していたが、水深が浅い場所では完全に凍結していた。
目的のキタサンショウウオの卵嚢も少しはあるかと念入りに探してみたが、残念ながら「青く輝く宝石」は全く見つからなかった。
エゾサンショウウオはエゾアカガエルより産卵が早い傾向にあるが、キタサンショウウオは遅いようだ。


氷のすぐ下で見つけた産卵待機中のキタサンショウウオ成体
凍結死しているかと思ったが、氷を取り除くと少し動き出した。
もう少し気温が低かったら氷の中に閉じ込められてしまっただろう。
全長は約10cm、エゾサンショウウオなら亜成体サイズ。
実は野生の成体を見たのは初めてなので、1個体でも成体が見られただけでも今回の探索に成果があったとしよう。

キタサン産卵祭は3〜5日後かな。


それにしても釧路湿原はミズグモの個体密度が高い。
池塘に沈んだ枯れ草やミズゴケを動かしただけで、ミズグモ成体がポロポロ水面に浮いてくる。
しかも取り除いた枯れ草やミズゴケをよく見ると稚グモも多数潜んでいることもあった。
苫小牧の湿地では考えられない。5分もあれば苫小牧の3時間以上の成果が得られると言っても過言じゃないだろう。
池塘という狭くて隔離された環境は魚などの外敵が少ないのが原因かと思ったが、ヤゴやゲンゴロウは普通にいる(はず)のでそうでもないらしい。
ちなみに釧路湿原産は苫小牧産よりやや大型傾向にあるように思えた。

限界突破計画

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先日、道東方面(釧路湿原)へ探索した際、途中ガロアムシの生息していそうな場所をチェックしながら運転し、帰りに立ち寄り確認してみることにした。
場所は白糠町の山地。
生息地である日高山脈とは広大な十勝平野が間にあるので接していないが、東大雪側から山地が連なっているので、生息している可能性はある。
なかなか訪れる機会のない場所なので、なんとか1回で結果を出したいところ。


山地の谷
見た目は良さげな感じだが、付近は疎林で日当たりが良すぎて地面が乾燥している。
経験上、不安を感じる。


それでも、なんとか伏流水が染み出ている湿った地下浅層のある斜面を見つけ出した。
生息地である日高山脈や夕張山地なら、まず生息しているであろう特A級物件。
いいじゃないですか〜!!
期待が高まる!胸躍る!
・・・・
・・・・
・・・・
しかし掘れども掘れどもガロアムシは出ず。
それどころかコムシやジムカデなども稀。ゴミムシは皆無。
場所を何ヶ所か替えてみたが結果は同じ。

どうもこの辺りの山地は疎林(伐採林も含む)ばかりで、谷部にまで日光が当たり、乾燥気味になっているのが原因らしい。
斜面の土壌は乾燥し、崩落している場所も多かった。
ガレ場や礫層はあるので、付近が薄暗く、湿ってさえいれば最適な生息環境となるだけに勿体無い。

今回はガロアムシの生息を確認できなかったが、一部の調査なので、この地域に生息していないとは断言できない。
次回はもう少し東大雪に近い場所(足寄町や陸別町あたり)を探してみようと計画中。
今シーズンは北海道のガロアムシ未確認生息地を徹底的に調査し、分布域を明確にしていきたいと思っております。
そのため遠征が増えるので、体力的に心配。
どうなることやら。

春カミキリ

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ある探索の帰り、近くを通りがかったのでカラフトトホシハナカミキリが発生する林道に立ち寄ってみた。
到着時間は午前10時少し前。
天気は晴れで気温も高いが、風は強め。午後からは天気が崩れる予報。

いつもより数日早く訪れたので、まだ発生していないかもしれない。
なので最初っから期待しないで探すことにした。

林道の日当たりの良い場所には、カラフトトホシハナカミキリが好んで集まるタンポポが咲いている。


カラフトトホシハナカミキリ
しっかり発生していた。

下側にいるのはアトボシハムシで個体数は多かった。


タンポポが咲いている数10mの区間をうろうろと徘徊。
20分ほどで6個体確認できた。
期待していなかったので、なかなかの成果ではないでしょうか。


クロヒメヒラタタマムシ
この子もタンポポ大好き。
探し出すのが難しいタマムシ類ではあるが、これは簡単に見つけられる普通種なので、ある意味珍しい。
近づくと一目散に飛翔して逃げていくのだが、目的でない種に警戒心MAXで逃げられるとちょっと不快になり、「誰もおまえになんか用はねーよ!」って言いたくなる。
そういえば昔、ある事を見知らぬ女性に尋ねようとしたら、警戒されて逃げられた事を思い出した。この時も「勘違いすんじゃねーよ!誰もあんたなんかナンパしねーよ!」って思ったなぁ・・・軽いトラウマっすよ。


クロアオカミキリモドキ
タンポポのみならず、花ならなんでも好き。
訪花する昆虫の中でも超普通種。
山地でこの子が訪花していない花はある意味珍しい。


フキバッタ類の幼虫
カラフトトホシハナカミキリかと近づいてみると、この子であった事もしばしば。
意外と紛らわしい。
バッタはバッタらしく葉を食べてもらいたいところだが、花粉も好きらしい。
ある意味グルメなのか?

甘い香りに誘われて

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前回のカラフトトホシカミキリ探索記事と同日。
札幌の山地でヒメウスバシロチョウの幼虫を探してみた。
4年前に撮影しているが、ふと再び見たくなった。
4年前は5月23日確認だったので今回は10日ほど早い。


雪がようやく融けてエゾエンゴサクがやっと見頃。
周辺は甘くて優しい香りに包まれる。
この香りは春の風物詩。トイレの芳香剤で「エゾエンゴサクの香り」があったら迷わず購入するだろう。(しっかりと香りが再現できているのが条件だけど)

さて今回は花を愛でることなく、葉のみに注意を払い食痕を探すことに徹する。
エゾエンゴサクに混じってイラクサがトラップとして隠れており、不注意により1度刺されてしまった。


食痕1


食痕2
チョウの幼虫は食草自体に付いているのが普通で比較的探しやすいが、本種の幼虫は食事以外は葉に付いていることはなく、ほとんどの時間は地面に潜んでいるため、まず食痕を見つけ出してから、その周りの地面を探さないといけない。

しかも食痕が全てヒメウスバシロチョウのものとは限らない。

例えばこんな幼虫とか・・・
誰?


フキバッタ類の幼虫が食した痕だったりもする。
前回のカラフトトホシカミキリの件といい、フキバッタ類はわたしの探索の障害となっている。

慣れれば食痕の状態で大体の区別はでき、葉の縁側から食べられていないのはヒメウスバシロチョウではないので除外した方がいい。


で、これが食痕があったエゾエンゴサク周辺の地面から見つけ出したヒメウスバシロチョウの幼虫。
落ち葉や枯れ草に紛れ、保護色となっているので、探し出すのは容易ではない。
(と言ってもコツ次第)


時期が少々早いので小さな若齢しかいないと思ったが、想像以上に成長していた。
おそらく終齢だろう。
見た目は蛾の幼虫のような地味っぷり。

この辺りは極めて稀にウスバシロチョウもいるらしいが、幼虫は未だに見たことがない。
ウスバシロチョウ幼虫はヒメウスバシロチョウ幼虫より黒みが強く、側面の白帯上に黄橙色の斑紋が並ぶのが特徴。

実は本種の卵というものを探してみたいと以前から思っているのだが、成虫が発生する頃にはエゾエンゴサクは枯れてなくなってしまう(地下茎のみとなる)ので、産卵は地面の枯れ枝や石にするという。
これを探し出すのはとても難しそう。
成虫が産卵しそうな場所で産卵行動する個体が現れるまでひたすら待ち続けるか、付近の枯れ枝を片っ端から拾って確認するしかないのだろうか・・・
それを考えると面倒だが、興味があるので挑戦してみるつもり。
こういう方が攻略し甲斐がある。

○○はあります!

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飼育しているアポイマイマイの卵が孵化した。
(出産祝いならぬ、孵化祝いください


殻径は1.5mmほど
孵化したのは6つある卵のうちの1つ。
卵期は正確には分からないが、約1ヶ月か3ヶ月のどちらか・・・
「おいおい、約1ヶ月と3ヶ月じゃ全然違うではないか!」という意見、ごもっともです。
実は、産卵日がばらばらでどの卵が孵化したのか覚えていないという、飼育上やってはいけない失敗をしてしまいました。
これが論文だったら取り下げ以前の問題。
杜撰な飼育ですが、悪意のある捏造はしておりません(笑)

卵は徐々に白濁していく変化はあったが、ホンブレイキマイマイの時のように徐々に卵が暗色になり、最終的に中の稚貝が透けて見えるような明らかな孵化の予兆を把握することができなかった。
そのため、前日にはあった卵が1つ消えたので、観察中に紛失してしまったと焦ったが、よく探すと容器の隅に稚貝を発見。
落胆から喜びに変わった。
「STAP・・・もとい、アポイマイマイ稚貝はあります!」(おいおい・・・)


小さくても特徴である「細毛はあります!」(しつこいって!)

それにしても問題はコチラ↓

これはブドウマイマイの卵だが、産卵から4ヶ月ほど経過するのに全く変化がない。
腐敗している訳ではなさそうだが・・・
孵化するためにクーリングなどの処理が必要なのだろうか?

ピットトラップ遠征の旅?

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最近、連勤&残業続きで疲れが取れない。怠いこと山の如し。
しかも下痢が続き、体重も体力も減少・・・
探索へ行きたい気分満々だが、行ったところでまともに探索できるのだろうか・・・


探索神:これgeckoよ、なにを弱音を吐いておる。
例のオサムシ各亜種を採集し、我への忠誠心を見せよ。
gecko:その前に回復魔法を・・・
探索神:ならぬ!
gecko:・・・御意!(エリクサーちょうだい!)

というわけで行ってきました。遠征へ。
名付けて「ピットトラップ遠征の旅」

場所は日高南部〜南東部。
道中、点々と仕掛けてきました。
地図を見ると釧路湿原や稚内遠征と比べて長距離とは言えないが、体力が落ちている現在、これはかなりキツイ遠征だった。
途中、ガロアムシ探索も予定していたが、無駄に疲労するだけとなり成果はなし。
これは別の機会にじっくりと行なおうと思う。

トラップを仕掛けた期間は8日間。
仕掛けた後、いきなり「リラ冷え」(北海道でリラの花が咲く5月下旬に一時的に気温が低下すること)と雨天もあり、芳しくない天気。
成果はあまり期待はできない。

で、その前に番外編から・・・

(何故なら疲労で結果をまだまとめていないから。結果はまずまず)


平取町の干潟
夜明け前にトラップ回収したため、薄暗い。
念のため懐中電灯を持って行ったが、現地で電源を入れると電池切れ・・・ふふふ。
ここでの目的はエゾアオゴミムシ。
まぁ、流木やゴミ下でそれなりに見かけるので、ある程度の確保は期待していたが・・・


エゾアオゴミムシ(平取町産)
なんと結果は、この雌1個体のみ・・・
個体密度が高いノーマルのアオゴミムシすら全く入っていなかった。
あれ?時期早かったかな?
出鼻をくじかれ、この後の回収結果に暗雲が・・・

訂正:後日、確認するとキベリオアゴミムシでした・・・


セアカオサムシ(平取町産)
♂×4 ♀×1
この子たちは普通に入っていたので、エゾアオゴミムシがいない原因が気温だとか時期が早いとかは考えられないような気がする。
他のオサムシはエゾマイマイカブリが1個体入っていたくらいか。



ニワハンミョウ(大樹町産) 左♂ 右♀
トラップ内に1個体入っていたので、もしやと思って付近の日当たりの良い裸地を探してみると、かなり局所的だが数個体見つけることができた。
実は本種は7年ぶりの再会となる。
アイヌハンミョウと同じく、飛行速度が速く、飛行距離も長いので、途中で見失ってしまうことが多かった。
そのため着地を狙って捕獲するより、裸地脇の草地に潜んでいる個体を追い立てて飛翔した個体を追いかけて網で捕獲した方が効率良かった。
裸地脇の草地に潜んでいる個体は、裸地で十分に日光を浴びている個体と比較すると、飛行速度は遅く、飛行距離も短い。


シロオビヒメヒカゲ(大樹町産)
あら?もう発生しているんだ。(というかトラップ結果じゃないですが)
よく見る機会がある千歳市産はもう少し帯が細いが、この個体は後翅の白帯がとても太くて立派だ。
林道脇の崖にはエゾノキリンソウもあったので、もう少ししたらジョウザンシジミも見られるのかもしれない。

それにしても、何処へ行ってもマダニが多い。
今回はゴマ粒よりも小さい幼虫サイズがたくさん付着した。
ホントなんとかならないものだろうか。


ピットトラップ遠征の旅?

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前回の記事の続き。
場所を移動し、日高山脈南部へ。
ここでの目的はオオルリオサムシの1亜種であるサッポロクビナガオサムシ。
札幌とは遠く離れた場所なのに和名にサッポロ・・・なんで?
和名というのは体色などの体の特徴や産地などを記したものが多く、実物を見なくとも和名を聞いただけでなんとなくイメージできるものだが、本亜種に関しては混乱必至だろう。


とある林内
本亜種の詳しい分布範囲は分からないので、無理な冒険はせずに無難な場所にトラップ設置。実はこれはかなりリスクが伴う危険な賭け。
トラップ設置時はエゾオオサクラソウが林床一面に咲いて華やかだったが、8日後の回収時にはすっかり咲き終わっており、様子が大きく変わっていた。(写真は回収時)

トラップは数ヶ所に仕掛け、設置数合計は60個。
設置期間、気温が低かったためか、カップに入っているゴミムシは少なく、目的外の黒系オサムシもちらほら。
う〜ん、ダメかも・・・と諦め半分で回収し続けると、緑色の金属光沢がキラリと輝くブツが・・・
こ、これは!!

あれ?サッポロクビナガオサムシってこんな体色もあるの?
しかも体長23mmとかなり小型だし・・・おかしい、おかしい・・・ん?
これアイヌキンオサムシ(亜種ヒダカキンオサムシ)じゃないですか。
比較的標高の高い山地に生息するアイヌキンだが、1亜種のコルベキン同様、海に近い低標高にもいるらしい。
目的とは違うが、美麗種なのでテンションが2上がった。(?)
その後もぽつぽつとヒダカキンが入っており、雌だけ3個体得られた。
もちろんこれで満足してはいけない。サッポロクビナガオサムシはどうなったかというと・・・

どうなったかというと・・・


これが本命サッポロクビナガオサムシDamaster gehinii sapporensis
体長は約30mm
体色は、頭部と前胸背部はやや緑色を帯びた赤胴色、上翅は暗紺色で光沢はほとんどなく、オオルリオサムシの中では美麗ランクは低い。
ここから北(空知郡南部)へいくと1亜種ヒメオオルリオサムシ、日高山脈東部から更に南部へいくと1亜種アラメオオルリオサムシへと移行する。

結局、トラップに入っていたのは、この♂1個体のみ。
ガソリン代や高速料金、カップや誘導液の料金、長距離ドライブの疲労を考えると、極めて割の合わない結果となった。計算すると1個体1万円以上となる・・・あ〜こわいこわい。
珍種(?)なので一筋縄にはいかないって事か・・・
そういえばオシマルリオサムシも初回は1個体のみだったし、こんなものかもしれない。
お札は飛んだが、ため息交じりでミッションクリアです。

<採集結果(オサムシのみ)>
セダカオサムシ:♂×1
アオカタビロオサムシ:♂×1 ♀×1
コブスジアカガネオサムシ:♂×1
キタクロナガオサムシ(亜種名オクエゾクロナガオサムシ?):♂×2
キタクロオサムシ(亜種名ヒダカクロオサムシ):♀×3
ヒメクロオサムシ:♂×1
アイヌキンオサムシ(亜種名ヒダカキンオサムシ):♀×3
オオルリオサムシ(亜種名サッポロクビナガオサムシ):♂×1

意外とオサムシの種類は多かったが、札幌近郊では個体数がやたらと多いエゾアカガネオサムシが全く入っていなかった。

<おまけ>

エカシマルトゲムシ
トラップに入っていた副産物。
山地の側溝内でしばしば見かけるカラフトマルトゲムシだと思ったが、やや大型に感じたので念のため持ち帰って調べてみた。
といってもカラフトマルトゲムシの体長は7.5〜9mmで、エカシマルトゲムシの体長は9〜10mmとそれほど大差ないので、気のせいと言われると否定できないけど(笑)

ちなみにカラフトマルトゲムシもエカシマルトゲムシも北海道RDBでは希少種に指定されている。
どちらが珍となると、おそらく後者だろう。


<交尾器>
形状からエカシマルトゲムシであることが判明。
運よく雄で助かった。これが雌だったら同定迷宮入り確定だ。


「ピットトラップ遠征の旅」はもうちょっと続くぞい。(結果は期待するなかれ)

ピットトラップ遠征の旅?

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前回の続き
場所を変え、日高山脈東側へ移動。
今回のターゲットはアラメオオルリオサムシ。
サッポロクビナガオサムシより難易度は低いだろうと楽観視している自分。
札幌から遠いので1回で仕留めたいところであるが、前もって地図で調べていた山地は牧草地だらけで森林がないため、仕掛けられそうな場所を探すだけで、相当時間を掛けてしまった。


いい感じの林道を見つけた。
ゲートは開放されているが、林道自体が隠れた場所にあってか車が通ることがほとんどない。
片側は斜面になっており、沢が流れている。
このような場所はカタツムリも多いので期待できる。
(ヒグマの研ぎ痕もあったが・・・)

ここで30個ほどのトラップを仕掛け、アラメオオルリオサムシ大盛り注文。
6日後、回収。
すると・・・・!


エゾマイマイカブリとヒラタシデムシ大盛りというオーダーミス!!
しかもトガリネズミが2匹というオマケ付き。
エゾマイマイカブリが多かったので、環境的には間違ってはいなそうだが、この林道一帯には生息していないのかもしれない。
もう、がっかりだよ。

これ以上アラメオオルリオサムシに日数を費やすことはできないので、今シーズンは断念。
来シーズンはサッポロクビナガオサムシと並行して探す必要がなくなったので一本化でき、余裕ができるはずだから、なんとか得られるのではないかと楽観視している自分。

さて、そろそろオシマルリオサムシにいきましょうか。

消えた卵

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ある山地にて
林内を探索中、いきなり前方の木から鳥が飛び出していった。
怪しいと思い、鳥が飛び出した木を見てみると・・・


樹洞(というか木の根元にある二股部分の隙間)に鳥の巣発見。


卵は5つ
巣は苔を敷き詰めて作られていた。
林内は薄暗いため親鳥をしっかりと確認できず、何の種類の卵かは分からない。
(親鳥は小型ということだけで、色彩も不明)

撮影を手早く済ませて、速やかに立ち去る。

9日後。
孵化したかとこっそり覗いてみたら・・・


ん?1個足りない。
付近を探してみると、巣から少し離れた地面に割れた卵が1つ転がっていた。
状態から落ちたのは何日か前のようだった。
なんらかの事件(天敵など)に巻き込まれたか、親鳥が巣から出るときに引っかけておとしてしまったかだろう。

どうも後者のように思える。

う〜ん、それにしても何の卵だろう。

若枝の招待状

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ふとエゾカミキリの生態写真を撮りたくて、ヤナギの豊富な河岸林へ。
7月下旬になるとジャコウカミキリが発生する場所で、他にはゴマダラカミキリやイタヤカミキリが見られる。そして数年前、スズメバチ複数に刺され、3日ほど高熱で寝込んだ忌まわしい場所でもある。
エゾカミキリのシーズンに訪れたことがないので、ここに生息しているかは不明。
でもなんとなく見つけられる自信はあった。根拠のない自信だが、探索にとってこれって大事だと思う。経験からくる直感なんだろうか?(と偉そうなことを言ってみる)


清々しい初夏の蒼井そら・・・もとい、青い空(おい!)
気温は高いが、かなりの強風。
散策する分なら気持ちいいだろうが、ヤナギにたくさん付いているはずのハムシ類すら飛ばされてしまったのか、ほとんど見られない程の強風だった。
これではエゾカミキリも活発に活動できないし、探す方も困難を極めそう。
こんな日は樹上の若枝より根元に潜んでいるはずなので、樹上は無視して徹底的にヤナギの根元を確認して回った。

が、いくら根元を探しても出てこなかった。
その後、ふと目線の高さにあったヤナギの若枝を何気なく見たら、頑張って若枝にしがみ付いているエゾカミキリを発見。
「ここにも生息していた」という喜びより、「こんな強風でも樹上にいるんだ」という驚き。
これを機に根元を探すのは止めて、通常の若枝を集中して確認する方法に変更。

しかし、強風のため枝が激しく揺れているので、探しづらいこと山の如し。

また、こんな枯れ葉とか。(写真中央)


こんな枯れ葉に惑わされる。(写真中央)
ジャコウカミキリのように派手な色彩なら迷うことなく判別できるのだが、エゾカミキリはJimmyなので枯れ葉と間違えやすいし、幹に付いていたら保護色となって見つけづらくなる。
おそらく今回はいくつか見逃しがあっただろう。


やっと撮影できそうな位置にいるエゾカミキリを見つけても、枝が揺れて全然ピントが合わない。
しかもこの個体、右の触覚欠損してるし・・・

こ、こうなったらわたしの特殊能力のひとつであるアレを発動するしかあるまい。


YA・RA・SE(=悪意のある捏造)
よし、若干の違和感はあるが良い写真が撮れた。
帰宅して寝よう。

たまに今回のような軽探索をするのもいいかもしれない。
休日の度に遠征や肉体労働系の重探索を続けていると体がもたない。
もう若くないのだから・・・

コマさん

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会社にて。
「コマさん(わたしの通称)、妖怪ウォッチで『コマさん』って妖怪がいるんですよ」

妖怪ウォッチと言ったら今や飛ぶ鳥を落とす勢いのゲーム&アニメではありませんか。
妖怪と聞いて一瞬不快に感じたが、どんな妖怪と尋ねたら、ネコみたいな感じらしい。
なんと!ネコを飼育しているわたしにとって、実に興味深い情報だ。
も〜にゃ(うちの飼い猫)に似ていてブチ猫だったら嬉しいな〜

早速、帰宅して調べてみることにした。


「コマさん」
ブチではないけど、実にカワイイ妖怪ではありませんか!
うん、確かにネコっぽい。
更に調べてみると、「神社から家出してきた狛犬の妖怪」ということだった・・・
犬かよ!!

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