エゾガロアムシ探索で、ガレ場や礫層を掘ると真っ先に出てくるヒラタゴミムシの一種。
いつも見つけてはポイ!して邪魔者扱いしておりましたが、よく確認するとどの場所でもほぼ同じ種類だったので、もしかするとガロアムシと似た環境を好むゴミムシではないかと思い、ちょっと重い腰を上げて調べてみることにしました。
初めて見つけてから無視し続け、かれこれ4年目も経過しております。
ダイセツモリヒラタゴミムシ
左:豊富町(北見山地北部)、中:浦河町(日高山脈南部)、右:東川町(石狩山地西部)
後翅がない等の特徴からこの種に辿り着いた。
北海道固有種で、大雪山由来の「ダイセツ」の名はあるが、北見山地・夕張山地・石狩山地・日高山脈で確認しているので、広範囲に分布していると思われます。
エゾガロアムシと同じく、「ガレ場の石の下や隙間」や「地下浅層の上部」で見つかることから、冷涼でやや湿度が高い環境を好むようです。
個体数は多い。
注目すべき点は、北見山地・夕張山地・石狩山地産は緑を帯びた金属光沢があるが、日高山脈南部個体の光沢は瑠璃色を帯びている。
確かルリマルクビゴミムシも石狩山地と日高山脈に光沢の違いがある。
これは個体変異なのか亜種関係なのかは不明だが、このゴミムシの名前が分かった事と産地による光沢の違いに気付いた事は、重い腰を上げて調べてみて良かったと思います。
次回から見つけても心置きなくポイ!できます。
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4年目の同定で一安心
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