先日の亜高山帯探索の続き。
ちょっとした裸地を見つけたので立ち寄ってみた。
裸地の範囲は狭く、植物はイワブクロと松の若い低木が所々にある程度。
いくつもの大きな石が転がっていたが、その下の大部分はアリの巣になっていた。
早朝なので、石の下に隠れているミヤマハンミョウもちらほら。
裸地の石の下から得られたゾウムシ。
これは昨年、同じ場所で見つけた同種と思われるゾウムシ。
どうやらここが発生源かもしれない。
鱗片からなる斑紋が擦れていなく、最初、キソヤマゾウムシByrsopages kisoの完品かと思っていたが、違和感があり、どうも違うようにみえる。
ならヌタッカゾウムシTrichalophus nutakkanusか?とも思ったが、体型が細くない。
左:今回採集したゾウムシ 右:キソヤマゾウムシ Byrsopages kiso
体長は約10mmでキソヤマゾウムシの体長に納まり、上翅の斑紋の位置も似た場所にあるが、キソヤマゾウムシの前胸背部の点刻がほぼ繋がらず独立しているのに対して、この個体の点刻は繋がり、しわ状になっている。
あとはどこが違うと言えば、体色ぐらいか。
ホソヤマゾウムシ Cyriophthalmus variegatesという気になるゾウムシもいるが、これに関しては同定できるほどの資料に乏しく、比較が今のところできない。
海外のサイトに写真があったが、それと比べるとあまり似ていない。
今のところ手詰まり状態。
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亜高山帯謎ゾウムシ
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