今月もそれぞれの目的のため各地へ遠征探索しており、そのついでに期待できそうな良好物件(仮)を見つけると少量ながらPTを仕掛けてみた。
闇雲に仕掛けると、回収で無駄な時間(仕掛けた場所までの移動時間)を浪費するので、ほどほどにしたつもり。
回収自体もそれなりにドキドキ感があって面白いけど、それより最優先目的が多々ある時期なので、できれば信頼できる虫屋以外の人に回収を依頼したいところ。
もちろん無報酬で。(おいおい・・・)
で成果は・・・
ヒメオオルリオサムシ♀ Damaster gehinii manoianus
日高町産
今まで青系ばかりで、この体色は初で嬉しいはずだが、個人的に陳腐な体色と感じているためか、いまいちテンションが上がらない。
ここの産地は本亜種東限付近であり、他亜種の分布域と接するので本当にヒメオオルリオサムシとしていいものか疑問だ。
確かに体長は小さい、今まで確認してきたどの産地よりも小さいが・・・
オオルリオサムシはいくつかの亜種に分かれているが、亜種間の分布域はほとんど隔離されていないので交雑地域もあり、本当に亜種にしていいの?って個人的には思う。
亜種というのは曖昧なもの。
ただ亜種にすると箔がつく(?)ので、コレクターは血眼になって採集することになる。
なんとも滑稽だが、わたしもそれに踊らされている。
これは上の写真の個体♀
太陽光下では赤銅色していた個体が電灯下で撮影すると緑色がかってしまい、全く別の個体に見えてしまう。光沢のある昆虫を撮影するとよくある事なんだけど・・・
つぎは・・・
アラメオオルリオサムシ♂ Damaster gehinii radiatocostatus
広尾町産
日高山脈南東部産なので、典型的なタイプと言いたいところだが・・・
本亜種の分布域は曖昧なので、典型的な産地で得られたことは個人的に安心する。
体長はやや小型で27mm。小さかったので最初ヒダカキンでないかと思った。
体色は地味で、前胸背部は赤銅色、上翅は金銅色。
今まで見てきた他産地個体では見たことのない体色。強いて言えば札幌産の体色を暗くした感じ。
アラメオオルリオサムシの上翅
間室の隆起が条線間を繋げるほど顕著で粗い。
拡大するとちょっと気持ち悪い。
コブスジアカガネオサムシ♂ Carabus conciliator hokkaidensis
こちらも広尾産
ここまで全体的に緑色の強い光沢がある個体は初めて。アオオサムシっぽい。
(太陽光下だともっと輝いていた)
仕掛けたポイントはこのタイプが多く、回収時の確認でその強い光沢からオオルリオサが入っているかと勘違いするくらい美しかった。もちろんその後の落胆は激しい。
いろいろあってPT回収が延期され設置期間が2週間となってしまった。
春ならともかく、この時期に2週間も設置(雨天が数日あった)すると腐敗臭が半端ない。モンシデムシ類を誘発してしまうと、もう惨事だ。
帰宅すると台所の排水溝から同じ臭いがしてきたのでテンション下がった。
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6月PT結果
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