採集した個体は一部標本にするのだが、バッタなどの直翅類やトンボは退色が著しいのであります。
処理を失敗すると悲しい結果となります。
そこで今回はわたしの標本の恥部「くすみたるもの」を公開。
シラキトビナナフシ
触角や肢もいい感じで展足できたのに数年後には翅や腹部の一部を除いてすっかり黄葉してしまった。
というか枯れてしまった感じ。(元は全身鮮やかな緑色)
カラフトキリギリス(♂)
内臓を除去し、アルコール処理で脱水乾燥後、展足した標本。
灰褐色型だったので、退色しても大きな差は生じないかな・・・と思ったが見事に黒化。
イブキヒメギスみたいな体色となってしまった。これでもいい方か・・・
カラフトキリギリス(♀)
こちらは緑色型で、雄と同様の処理で標本にしたが、内臓を必要以上に取り除いたため表面の緑色も剥がれてしまい、その部分の体色が枯れた黄褐色となってしまった。
翅だけがかろうじて緑色なのが空しい。
あ〜、遠征して採集したのに〜〜。もう採集しに行かないと思うともったいない事した。
イイジマルリボシヤンマ(♂)
宝石のような複眼がその辺の石ころみたいに濁った色になっております・・・
腹部の斑紋もくすんで残念。
アオヤンマ(♀)
採集日が暑かったため、帰宅した時には既に色褪せていた。
急いで処理したので、それ以上の退色は免れたが、標本としては美しくない。
標本を前提に採集するなら、運搬(処理までの維持)も考慮しないといけませんね・・・
ちなみにムカシトンボはまともな処理をしていなかったため、ノシメトンボの雄みたいに黒くなってしまった。
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処理の失敗
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