前々回の記事にある探索、その数時間前の話。
高山帯でエゾガロアムシ探索ついでに高地に生息するゴミムシも探してみました。
北方系北海道固有ゴミムシが見つかればいいかな。
標高1000m以上に流れる小さな沢。
雪解け時期の早春に咲く、エゾノリュウキンカが7月下旬に見られるとは。
春にタイムスリップしたみたいです。
それならミズバショウ、エゾエンゴサク、カタクリも咲いているのでは?と探してみましたが、さすがにありませんでした。
沢脇のガレ場は、多湿かつ空隙が多いので、ガロアムシにとって最適な環境。
礫は崩しやすく、珍しく掘削が楽でした。
雪渓はもう少し高標高にありますが、この辺りでも一部雪が残っており、ガレ場の深さ20cmほどの土壌は凍っておりました。
思った通り、エゾガロアムシを多数確認でき目的は達成。
しかし不思議なことにゴミムシ類が全く出てこない。
いないはずはないのだが・・・温度が低すぎて、別の場所にいるのだろうか?
沢周辺の石がまとまって転がっている場所。
なにか出てくるだろうと、石の下を探すことにしました。
ダイセツチビゴミムシ(の一種?)
たくさん見られると思っていたが、意外と少なく、2個体のみ確認。
ちょっと残念。
※ 写真は〆た直後で頭部が伸びておりますが、本当はもう少し引っ込んでおります。
キタツヤシデムシ
やはり出てきました。
あっ、これ、ゴミムシではなくシデムシでした・・・
ダイセツヌレチゴミムシ
今までまとまって出てくることがなかった本種が複数見られました。
個体数が多いようで、さすが大雪山系といったところでしょうか。
ルリマルクビゴミムシ
最初、キノカワゴミムシだと思って無視しておりましたが、よく見るとなんか違う。
もしや○○マルクビゴミムシでは?と思って少量採集し、確認してみることにしたのが正解だった。
途中で気付いてよかった。
この辺りのゴミムシは北方系北海道固有ゴミムシと疑って採集した方がいいようです。
和名にルリ(瑠璃)があり、オオルリオサムシ同様美しいと言いたいところですが、緑〜青色の光沢が僅かにある程度で、言われてみないと気付かない。
なんとか瑠璃色を出そうと撮影してみました。結果は写真上を見れば分かりますが、イマイチ。
謎ゴミムシ
今回見られたゴミムシの中で一番個体数が多かった。
体長は約7mmで、肢は赤褐色をしている。
辺りが薄暗かったのでダイセツヌレチゴミムシだと勘違いして採集したが、よく見ると似てはいるが種は異なるようだ。
これも北方系北海道固有ゴミムシと期待して持ち帰り、同定するつもり・・・でしたが、面倒になり、現在冷凍庫にて封印中。
体長と産地が異なるがウエノヌレチゴミムシになんとなく似ているので、近い仲間なんだろうか???
オフシーズンにゆっくり調べてみる予定だが、黒色ゴミムシは苦手です。
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好物は北方系や北海道固有です。
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