首尾よくフルショウヤガが2個体、しかも雌雄を採集(前回の記事と違う日)することができたので、標本にしようと久々に鱗翅目の展翅に挑戦。
蛾は、ちょっと触れただけで鱗粉や鱗毛が容易に剥がれ落ちたり、脚が欠損する。
標本難易度は蝶の比ではないくらい高いので、慎重に進めなくてはいけない。
しかし今回、翅をなかなか広がせてくれず、あーだこーだしてるうちに鱗粉がどんどん剥がれていく・・・。
このまま未熟な腕で展翅を続けると、完全に禿げあがってしまい正体不明の蛾になりかねない。余剰個体もないので展翅は断念することにした。
そのまま串刺し標本にすることが得策だろう。
蛾をうまく標本にできる人を純粋に尊敬する。(いい方法あるんだろうか?)
こちらは雄
若干前翅の鱗粉が剥がれてしまったが、胸部の鱗毛はなんとか死守できた。
最初からこうすればよかったんだよ。
こちらは雌。
ちなみにこの蛾を美しいとかいう人がいるが、お世辞でもそれはないと思う。
よく見なくても地味で、斑紋なども特に珍しいものではなく、あまり特徴的ではない。
しかも他のモンヤガ亜科には似たものが多い。
これは地味でも産地が特殊などの珍種的付加価値がそうさせているためだ。
これを「ひいきの錯覚」とわたしは呼ぶ。
別に蛾が嫌いだから言ってるのではない。むしろ好きな方。
自分は、蛾は美しい種より、カオスな斑紋を持つ種が多いので魅力的に感じる。
ちなみにこのゴミムシはキクビアオアトキリゴミムシで珍種ではない。
かなりの美麗種だが、これを美しいと積極的に言う人は少ない。
上のフルショウヤガと逆パターンの一例。
太陽光下だと、もっと美しいんだよ。これを言ったところで誰の心にも響かないのだよ。
ルリハムシもまた然り。
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ひいきの錯覚
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