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Channel: 探索・採集・飼育みたいな雑記的記録
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謎無翅ハエは新種か?珍種か?

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石狩山地(大雪山)の亜高山帯(標高1300〜1400m)での探索。
もう少し標高を上げれば高山帯になる。
本当は高山帯で探索したいところだが、特別保護地区となるので、指をくわえることしかできない。


ダイセツヌレチゴミムシ Minypatrobus darlingtoni
和名に大雪山由来の「ダイセツ」とあるが、北見山地や夕張山地でも個体数は少ないが確認している。
さすがにここは本場であるので、個体数がやたら多く、沢脇の石の下からはかなりの確率で出てくる。
でも、撮影した沢脇は薄暗く、撮影がうまくいかない。
フラッシュを使用するのは好きではないが、使用しても撮影技術が乏しいのでこんな感じになってしまう・・・


キソヤマゾウムシ Byrsopages kiso
高地に生息するゾウムシの一種。体長は9〜10mm
沢脇に落ちていた朽木下で発見。
じめじめした地面にゾウムシとは意外であった。
見たことのない種だったので、一応調べてみようと持ち帰ったのは正解だった。


側面
北海道では陳腐種であるハナウドゾウムシにやや似ているが、上翅の点刻の違いと上翅に毛状の鱗片があるなどの特徴がある。


で、ここからが本題↓

謎の双翅目(ハエ目)
こちらも沢脇の石下から発見。
体長は極小で約1.8mm、体色は全身黒色。
最初、極小なアリバチ(ハチ目)かと思ったが、触覚の特徴が双翅目のそれに似ており、頭部の形状もハエっぽい。
問題は前翅が完全に無翅で、双翅目の特徴である平均棍が確認できない。
(平均棍と思われる部位は確認できるが、正確には小さすぎて不明)

動きはハエらしく忙しなく歩き回るが、捕まえようとすると、飛び跳ねる。
もちろん飛翔はできない。


腹部はやや扁平
こんなハエ見たことも聞いたこともない。
ハエに関する資料は乏しく、調べてもかすりもしなかった。
そもそもこやつは双翅目なのかも疑わしい。新種なのか珍種なのかも不明。
双翅目には前翅が退化したクモガタガガンボもいるが・・・
単に有翅のハエがなんらかの原因で翅を失ったものだったら笑えないので、もう一度この場所で同じ個体を探してみようと思う。
これを探し出すのは困難を極めそうだ。

※ この種に関してなにかご存じの方がおられましたら、ご教授頂けると助かります。


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