Quantcast
Channel: 探索・採集・飼育みたいな雑記的記録
Viewing all articles
Browse latest Browse all 855

flying get

$
0
0

今シーズン初の「オサ掘り」してきました。(前回の記事の続き)
そういえば、昨年なぜかオサ掘りしていなかったような気がします。

早朝(午前6時)に現地に到着。
午後から雨の予報なので、さっさと済ませてしましょう。

湿原内の柔らかく掘りやすい土盛り部分を探して、剣先スコップで掘っていく。
深さ20〜30?あたりで凍結部分に突き当たる場所もありました。
細かく掘ると「ギロチン斬り」(スコップでオサムシを傷つけてしまう事)が発動してしまうので、大まかに掘って念入りに探すのがコツ。

探索開始して間もないのに、息切れしてしてしまい、スコップに力が入らない。
冬期ほとんど探索をしていなかったためか、体力が著しく低下してしまったようだ。
体力の低下を把握せず、リハビリ探索の第一弾をいきなり肉体労働的探索(オサ掘り)に選んだのは無理があったか!?

セイヨウオオマルハナバチ(女王)
オサ掘りするとしばしばマルハナバチ類が出てくることがあり、越冬場所として軟らかい土中を好むようです。
本種は外来種で特定外来生物に指定されており、腹部末端が白色なのが特徴で他種と区別が容易。


エゾアカガネオサムシ
複数掘り出しました(嫌になるほど)
同じサイズのオサムシが裏返って出てきた時、表側が「赤銅色」か「黒色」か運試し。
赤銅色ならセスジアカガネオサムシで当たり
黒色ならエゾアカガネオサムシではずれ
今回は残念ながら全てはずれでした・・・


エゾマイマイカブリ
こちらも常連様ですが、今回は2個体のみ。


オオルリオサムシ
写真からは分かりづらいが、体色は暗赤銅色(干しブドウっぽい色)
今回はこの個体のみ。(触角も肢も欠けておりました)
ここの産地では採集済みだが、掘り出せるとホッとする。


<上の個体を展足したもの>
撮影すると赤みが強く写りましたが、実際はもう少し焦げ茶色っぽいです。

それにしてもオサ掘りって効率の悪い採集方法だとつくづく感じてしまいます。
とはいえトラップや側溝採集ができない冬期唯一の採集法なので、ついつい・・・

朽木内で越冬中のハッカハムシ
この辺りの朽木は小さく、材質もパサパサに乾燥したものか、水をたっぷり含んでグシャグシャとなったものばかりで、朽木内で越冬する昆虫が少ない。
ゴミムシやシデムシですら稀。
今回やっと朽木内で越冬しているエゾアカガネオサムシを1個体のみ確認した。
セスジアカガネオサムシの朽木内越冬個体をここで確認することが毎年の課題となっているが、未だに見つけられていない。(土中越冬は確認済み)


<上の個体を展足したもの>

探索後、着衣チェックすると小さなマダニが2匹くっついていた。
春はマダニが増える時期なので、媒介者であるエゾシカが多い場所での探索は要注意です。
恐ろしい感染症の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)のことを考えると、今まで以上に神経質になった方がいいかもしれないですね。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 855

Trending Articles