3連休もらえた。夏に連休あると充実した遠征できるので嬉しい。なので冬の休みを夏場に回せないものかと切に思う。
冬は探索のための遠征をすることはないので、休みは週1でいい。
で、この3連休、当初は道東の探索で終える予定だったが、初日の探索の失望からくるつまらなさで探索中断。
(いずれ記事にするかもしれないが、道東の探索はホント息苦しくてストレス溜まるという不平不満がありんす)
予定を変更、一気に北上して、昨年失敗したあのお方を探してみることにした。(距離約320㎞、時間5時間30分)
おそらく他人からするとこの判断と行動は愚かだと思うだろうが、このまま道東で惰眠を貪るわけにはいかない。
北海道の夏は短い。夏の探索は思い立ったら即行動。
「光のスピードより、夏の探索は急いでるの~♪」と、のりピーも「渚のファンタシィ」(1987年)で歌っていたと思う。
この日は現地に到着したのが夜なので、最寄りの道の駅で車中泊。
翌朝6時、探索開始。強風と霧があり夏とは思えない寒さだった。
今回の探索対象を海外のサイトで事前に調べると多食性なのは分かったが、ここでの食草が明確に分からない。
いろんな種類の葉上を念入りに確認したが、全くそれらしいものは見つからない。
時々食痕が見つかる植物があったが、犯人は蛾の幼虫だったりする。
無駄に3時間経過し、今まで探していない草が疎らな場所に変更したところで、漠然だが潮目が変わったのを感じた。
謎の声:「貴様が探索神の言っていた変人ガロアムシハンターだな?
どれ程の探索力か知らんが所詮変人。 大したことはあるまいが探索神は手加減無用と言われた。 久々に全力で試させてもらうぞ! 」
挑戦を受け、声のあった場所を探すと・・・(なんかこの辺りの文章、中二病を発症していますが、スルーしてください)
珍英雄「スミイロオオアラメハムシ Galeruca tanaceti incisicollis」降臨!
葉上におらず、地面の枯れ葉上に潜んでいた。そりゃ今まで見つからん訳だよ。ハムシのくせに・・・
高難易度探索対象を何度も失敗して、苦労して見つけた時の喜びと興奮。これを感じたくて探索をしております。(中毒)
さて、ハムシなんか1個体見つかれば、普通その周辺にゴロゴロまとまっているものだ。
潜んでいる環境が分かれば、もう余裕だな。(ハムシ軽視偏見発言)
興奮で鼻息荒くなるのを抑え、地面にふかふかに生い茂っている苔を軽くかき分け探してみる。
やはりいた。
苔の中に潜り込んでいるわけではなく、苔の隙間に少し入り込んでいる程度なので、苔の上の落ち葉などのゴミを取り除いて、見やすくすればいいようだ。
苔の上に小豆大の黒色物体が置いてあるイメージ。ダミーはあるが黒色なのでそこそこ目立つ。
最初の1個体発見から短時間で合計4個体見つけた。
見た目は地味極まりないが、先日のムラサキハムシより魅力的で珍オーラがある・・・気がする。
それにしても、あんなに苦労したのに、 こうも変わるものなんだね。「経験とそれによる学習」は重要と痛感。
この狭い環境で4個体いたが、全て地面の苔上なので、肝心の食草というものが特定できない。
おそらく写真の中の食草があるはずなんだけど・・・
食痕らしきものがある植物を数種見つけたので、以下は食草候補。
名前不明のこれと。(候補1)
これと。(候補2)
なんだよこれ。
ノコギリソウっぽいこれ。こんなのどこでもあるよね。(候補3)
帰宅して採集した個体にこれらを与えてみたら、3つとも食べた。嫌々食べたのではないかと思ったりもする。
要するに特定できないというか、食草に付いていないことを考慮すると食草で本種を探すのは効率が悪いのではないかと思うのが結論。
次回、機会があるなら、食草の葉上にいる個体を確認してはっきりさせたいところ。
(ちなみにこのブログで、「次回機会があれば・・・・・したいところ」と発言した事を実現させたことは少ない)
実はスミイロオオアラメハムシの詳細は謎だ。
分布は海岸付近で、極めて特異で局地的。もしかして海外から漂流してたまたま流れ着いたものが細々と生息しているのか?
というか北海道の個体は海外種と同種なんだろうか?
以下はおまけ
スミイロオオアラメハムシを探す際に紛らわしい者たち。
これらがいなければ、精神的負担がかなり軽減されたことだろう。
ワラジムシ
溝と粗目具合が紛らわしい。
ただ多いので、途中から慣れてきて見極めができるようになる。
ヒラタシデムシ
こいつは見た目がかなり似ているので、現れた時はドキッとする。
こいつの出現で何回落胆したことか。
許せないくらい紛らわしい。謝っても許さない。他の珍英雄の詳細を教えてくれるなら許す。
というか、なんでこの個体、葉上にいるの?
あと、小さなエゾシカの糞も紛らわしいことがある。
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黒き挑戦者
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