「ハムシのくせに」・・・昨シーズン探索で一番多用した流行語と言えるセリフ。
以前から珍ではあるが難易度はそれ程高くないであろうハムシを狙っているが、撃沈続き。
実績のある場所をご教示頂いたにもかかわらず・・・
探し方が悪いのか、近年やたら続く異常気象が影響しているのか、もうわからん。
探索後に決まってこのセリフが出るのである。
その因縁の名は「ムラサキハムシ」
日本では北海道のみに分布し、和名からは陳腐臭が漂うが北海道RDBでは希少種に指定されている。
で、今年も懲りずに挑戦。
時期は少し早めに6月下旬。越冬個体を狙ってみた。今シーズンでこの因縁を断ち切る!
意気揚々とホストであるドロノキをスイープ乱舞するが、ちっとも入らない。
寄ってくるブヨと蚊、そしてマダニ・・・
訪花カミキリの誘惑(詳細は6月27日の記事)
そして途中で回復アイテム(ペットボトルの麦茶)を紛失したことによる命の危機。
ん?こやつは・・・
これムラサキハムシの幼虫か?色は異なるが同属のドロノキハムシに似ている。そして触ると特異な悪臭を放つ。
この白い幼虫を3個体確保したので、飼育して成虫にしてみよう。
これが本命であれば、幼虫・蛹・成虫の記録が撮れるので一石三鳥。この場で成虫を採集できた時より大きな成果を得られる。
確証はないので、ギャンブル的であるが、探索神に祝福されたわたしなら運も味方につけるであろう。外れる気がしない。
翌日に蛹になった。まだムラサキハムシか分からない。最悪の場合テントウムシとかもありうる。
そして4日後・・・
ムラサキハムシ Chrysomela cuprea
ビンゴ!!3幼虫無事に羽化。
銅色型
なんというかこのハムシ、苦労した割には陳腐種ルリハムシの色違いな感じで、希少種に見られるオーラーというものがなく、ちっとも魅力的ではない。せめてドロノキハムシくらいの大きさがあれば・・・
この子が悪いのではないのは分かっている。分かってるけど落胆の色を隠せない自分がいる。
思ってた感じと違うんだよね。
なにはともあれ、今回も無事に「ハムシのくせに」のセリフをつぶやくわたしであった。
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北海道パープル賛歌
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