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Channel: 探索・採集・飼育みたいな雑記的記録
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寒風掘削

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一応まだ11月。まだ掘削系探索ができる時期。
寒いので直前まで躊躇していたが、探索に出掛けてみた。
前日は仕事を終えてから夜釣りに誘われ、釣果もしょぼく、疲労している・・・でも久々の休みなので無理を承知で強行探索。
体力の回復より精神的回復優先。


<札幌市の山地にある某沢>
朝6時半、気温は氷点下。市内が-1℃くらいなので-3℃くらいか。
昨年のちょうど今頃は雪が深く積もり、雪上にクモガタガガンボが闊歩していた。
今年は暖かい日が続いたので、積雪なし。


小枝に付いた水しぶきが凍って芸術を作り出す。
濡れた石や倒木も凍って滑りやすくなっており、この芸術に見惚れて近づいた者をドボンさせるトラップあり。
油断すると危険だ。


<柱状節理>
北海道では層雲峡や天人峡で有名な地形で、札幌市でも定山渓付近で見ることができる。
一見脆そうだが、硬く、重く、崩しにくいため、この地域での掘削系探索は苦労する。
腕や手首を痛めるので、余程の事がない限り無理して掘らない方が賢明。


<沢脇の脆い岩盤がある斜面>
落ち葉に埋もれてしまいポイント探しが一苦労。
脆いと言っても、この辺りの岩質は硬くて重いので、岩盤が適度に崩れて埋まっている場所を探す。


<掘削ポイント>
岩盤の表層付近は、頭~こぶし大の岩にひび割れ、比較的掘りやすい。
適度な隙間があり、一部脆いシルト岩質も混じる。
ただ、数10cm掘ると硬い岩盤にぶつかるので、深くは掘れない。


ムイネチビゴミムシ Epaphiopsis (Epaphiama) brevis rectilobata
20~30cm掘った辺りで見つけた。
有眼種だが地下浅層に生息する。基亜種であるニセコチビゴミムシのように落ち葉層にも生息しているかは不明。
いずれは同属のカリバチビゴミムシのように複眼が徐々に退化していくのであろう。

前回、表層付近で複数見られた陳腐種ヨツアナミズギワゴミムシは全く見かけなかった。
どこかで越冬しているのか、成虫で越冬できないのか?


2時間ほど掘削してムイネチビゴミムシは3個体得ることができた。
珍種とはいえ本種は昨年採集済みなので、今回の目的ではない。
実はなんとしても見つけなればならない種があったのだが、時期がずれているのか、生息環境が異なるのか、S級希少種なのか、残念ながら確認することができなかった。
う~む、ムイネチビは落ちるのに・・・
これに関しては、視点を変えて探さないと進展がないかもしれない。

明日から数日間は雪が降るという予報。
この辺りはそろそろ深い雪に覆われ、半年以上近づくことができなくなるだろう。


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